持ち家がいいのか一生賃貸がいいのか・・・これは永遠のテーマのようです。が、この答えは、時代とともに変化してきています。気づいている人といない人とでは、将来の生活に大きな影響があるんです。
これから家を建てようと思っている方に読んでいただけたらって思っています。
持ち家が圧倒的に多かった時代
私が生まれた52年前の日本は高度成長期で右肩上がりに経済が成長していました。
お父さん達はお給料がどんどん上がってお母さんは専業主婦のお家がほとんどでした。
人口が増えて子どもがたくさんいましたので学校もどんどん建設されましたし、住宅も必要になり、まわりの土地は切り開かれてマンションや家がどんどん建てられていきました。
今の中国のようなイメージです。
経済が上向きなので、ローンを組んで家を建てるのが、当たり前くらいの勢いでした。
そして
安心して家を買える理由は、それだけではなかったんです。
持ち家の価値は、買った時より上がっていきました。
何年か住んで売りに出しても儲かっちゃう!中古の住宅なのにですよ。夢みたいなお話ですよね。
持ち家が十分に資産価値のあった時代です。
確か私の実家も最初に購入したお家を売って、そのお金で郊外に大きなお家を建てたんですよね。
いくらで売れたのかは教えてもらえませんでしたが、かなり高く売れたようです。( *´艸`)
今も住んでいる郊外の実家は、現在は200万円でも買い手がつかないくらい価値が下がってしまっています。
しかしこのお家、一時期は1億円の値段がついていたんですって!!!まさにそのときがバブルだったんでしょうね。
バブルが弾けて時代がかわった
バブルのはじけた後は、ずーっと経済が低迷中です。土地建物の価値は嘘みたいに下がってしまいました。
お父さんのお給料も低空飛行が続いています。
土地を転がして儲ける時代は終わりました。
なのに持ち家に対する憧れは今も尚健在のまま。
私たちの世代は、バブル崩壊前のよかった時代を半端に経験しているだけに、切り替えるきっかけを掴めないまま来てしまってる人も多いでしょう。
結婚したら家を買う思想はその子にも受け継がれているようです。
またそれを助けているのが、住宅ローンの低金利です。
低金利なら借りなきゃ損、家を建てて一人前。これはもはや洗脳か・・・
一か月分の家賃ほどで新築物件が買えます。っていう殺し文句。
本当にそうでしょうか。
返済計画をシュミレーションしてみましょう
東京都内に新築一戸建て3LDKを検索すると、4,500万円~果てしなく…って結果が出ましたので、4,500万円の一戸建て購入の想定でシュミレーションしてみました。
4,500万円のうち500万円を頭金として、4,000万円借入 35年ローン 金利1.3% ボーナス払いなし
月々支払い ¥118,592 総額 ¥50,408,848
注:これは、いち例です。金融機関によって違います。
低金利の時代であっても、借りた金額よりも1,000万円以上利息を払わなくてはいけないんですね。
因みに、我が家の家賃事情も計算してみますね。
敷金礼金¥230,000(初回のみ) 家賃¥115,000
更新料¥166,050 30才から85才までの55年
なんと!!¥76,960,250 高い(^_^メ)
これをみると、賃貸は完敗ですね。(;^ω^)
持ち家には隠れ出費がある
家を購入したら、必要なのは、頭金とローンだけではないです。
- 土地建物にかかる税金(毎年)
- メンテナンス資金
マンションなら
- 管理費
- 修繕積立金
メンテナンス資金はもはやいくら必要になるかは想像できません。(@_@。
建売の木造戸建てでしたら55年も建ってられるでしょうか?
もしかしたら、リフォームの可能性もありますよね。
こうして、ローンの支払いと高い税金を必死で支払っているにもかかわらず、10年以上経過すると、修理が必要になってくるのです。
壁や屋根のメンテナンスは、何百万円もかかってしまします。見て見ぬふりは、家の老朽化を進めてしまい、雨漏りが始まれば、建物の価値はほぼなくなってしまいます。
家を買うときは、ここまでの想定をして買わなければ後々とても苦しい生活になってしまいます。
賃貸住宅のメリットデメリット
先ほどのシュミレーションでは、賃貸が完敗しましたが、我が家も55年間同じ物件に住んでいる訳ではありません。
最初は主人の実家に同居し、東京転勤で社宅に住み、入居期限によって仕方なく今の賃貸に引っ越しました。
持ち家がないので、転勤も躊躇なく移動できましたし、気持ちよく引き受けたことで、社宅の家賃は免除されました。(*^▽^*)ラッキー
旦那さんとふたりになったら、より安い物件をさがしてダウンサイジングしていくつもりです。
- 家のメンテナンスは大家さん持ちで気楽
- ご近所トラブルが起きても引越できる。
- 地震で倒壊しても引っ越せば大丈夫
- その時の家族構成によって住み替えができる。
- 税金がかからない。
- 契約の初期費用が高い
- 2年に一度の更新料が高い
- 間取りに自分が合わせなくてはいけない。
- 新しく広く駅近の物件は間違いなく高い
- 引っ越すときに現状回復が求められるので、壁に画びょうで穴とかあけれない。
- 工事が出来ない場合、好みのネット回線と契約できない。
年金暮らしになったら家賃は、大きな出費となります。ですから、賃貸派の人は、持ち家派以上にしっかり貯蓄することが重要です。
まとめ
数年前に知り合いが、新築の戸建てを買いました。
頭金ゼロで45年ローンだけど買えてラッキーでした。と言ってました。
完済年齢はなんと80才!
その人は、車もマイカーローンで買い替えたとも言ってて・・・
ご愁傷様と心の中で唱えてしましました。
住宅メーカーは、こんな無理やりなローンも平気で組ませて、販売するんですね。ひどい話です。
本人たちは、自分たちの収入でもローンが組ませてもらえるんだと、ありがたがっていたんですが、後々やってくる返済地獄のことについては、おそらく軽めに流して説明しているんでしょうね。
そのご主人は介護職で、腰痛持ちとも聞いていました。高齢にならなくても続けられなくなっている可能性も考えられます。
増してや年金でローン返済なんて絶対無理ですからね。
不動産屋さんのセールストークは巧みです。丸め込まれないように前もって無理のない計画を夫婦で話し合って書き出してから交渉に臨むことが大事です。
自分を守るのは自分だけなので。
家を買うならここに気を付けてください。
- ローン以外の支払いも計算して払えるか考えましょう。
- 売ることを考えて買いましょう。便利のいい立地だけにしましょう。
- 完済は65才までの計画にしましょう。
- 新築物件にこだわらない。新築には宣伝費や手数料が2割くらい上乗せされています。
今後も人口は減り続けます。
だから、賃貸物件は、だぶついてくるんです。
高齢者に家を貸さない時代は終わります。
老後の住まいが心配で家を買う選択をするなら、その心配は不要かもしれません。
無理な買い物は、老後のあなたを苦しめます。
慌てず周りに流されずベストな選択をしてくださいね。
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